ビジネスパーソンに多い“疲労骨折” 運動不足でも要注意な理由
[掲載日]2025/07/27 111 -
「最近、なんとなく足が痛い」「いつの間にか腫れていたけれど、捻った覚えはない」
そんな経験はありませんか?
もしかすると、それは疲労骨折かもしれません。
スポーツ選手に多いイメージがあるかもしれませんが、実は運動不足のビジネスパーソンにも多く見られるのがこの疲労骨折。忙しい毎日のなかで、知らず知らずのうちに体へ負担がかかっている可能性があります。
本記事では、特に30〜50代の働く方々に向けて、疲労骨折の原因や予防法についてわかりやすくお伝えします。
「スポーツしていないのに骨折?」それが疲労骨折
疲労骨折とは、日常生活や軽い運動の繰り返しで骨に微細なヒビが入る状態を指します。
一般的な骨折のように「バキッ」と折れるのではなく、目に見えないダメージが蓄積して起こる骨の損傷です。
疲労骨折が起こりやすい部位:
- 足の甲(中足骨)
- すね(脛骨)
- かかと(踵骨)
- 股関節まわり(大腿骨頸部)
日常の中では、歩きすぎ・立ちっぱなし・姿勢不良などが積み重なって起こることもあります。
「デスクワーク+週末運動」が疲労骨折を引き起こす?
最近では、平日はほとんど体を動かさず、週末にジムやランニングなどで一気に運動するという方が増えています。
この“平日と週末のギャップ運動”こそが、疲労骨折の隠れたリスクです。
なぜギャップ運動が危険?
- 筋力が十分でない状態で急に負荷がかかる
- 骨が強くなる準備ができていない
- 回復時間が不足し、骨へのダメージが蓄積
厚生労働省の「国民健康・栄養調査」によれば、30代〜50代のビジネスパーソンの平日の運動不足率は60%以上とも言われており、骨や筋肉にとって厳しい環境に置かれています。
靴・歩き方・姿勢のクセが骨に負担をかけている
「ヒールで長時間歩いている」「仕事で革靴を履いて一日中移動」
こうした足元の環境も疲労骨折の大きな要因になります。
特に以下のような習慣は注意が必要です:
- クッション性のない靴を毎日履いている
- 足の外側・内側ばかりに体重をかけて歩くクセがある
- 猫背や反り腰など、姿勢の歪みがある
- 片足重心や左右非対称な立ち方をしている
体のバランスが崩れることで、一部の骨や筋肉に過度な負担がかかり、疲労骨折のリスクが高まります。
「ただの痛み」で済ませないで!放置すると悪化することも
初期の疲労骨折は、“なんとなく痛い” “少し腫れている” 程度の違和感しかありません。
そのため、気づかずに放置してしまう方も少なくありません。
ですが、そのまま無理を続けると——
- 骨のヒビが広がって完全な骨折になる
- 歩行困難や慢性的な痛みに繋がる
- 痛みをかばうことで膝や腰への二次的な障害が発生する
このようなリスクもあるため、早めの対応がとても大切です。
疲労骨折を防ぐためのセルフチェックと予防法
働き盛りの方こそ、日頃の生活習慣を見直すことが疲労骨折の予防に繋がります。
✅セルフチェック
- 最近、片足に違和感や軽い痛みがある
- 歩いたあとに足がズキズキする
- ヒールや硬い靴を履いている時間が長い
- 姿勢や歩き方にクセがあると言われたことがある
✅予防のための生活習慣
- クッション性のある靴を選ぶ
- 正しい姿勢を意識して歩く
- ストレッチで足の筋肉を柔らかく保つ
- ビタミンD・カルシウムを含む食事を意識
- オーバーユース(使いすぎ)に気づく習慣を持つ
不調に気づいたら、まずは専門家に相談を
疲労骨折は軽視されがちですが、日常生活の質や将来の健康に影響を与える症状です。
違和感を感じたら、早めに専門機関に相談することが回復への第一歩です。
整骨院や鍼灸院では、体のバランスを整える施術や、日常生活の改善アドバイスも受けられます。
忙しい日々を頑張る自分の体を、定期的にメンテナンスしてあげましょう。
📌まとめ
- 疲労骨折はビジネスパーソンにも多い症状
- 靴・姿勢・生活習慣などがリスク要因に
- 違和感があれば早めの対処がカギ
- 日々のセルフケアとバランス調整が予防につながる
自分の体の声に耳を傾け、「痛みの出にくい体づくり」を意識していきましょう。


